Sydney, 2009年1月14日, AEST (ABN Newswire) - 国際金融危機によりアジアの銀行の資産価値が大幅に減少したため、アジアにおけるANZ (ASX:ANZ) の積極的な投資は打撃を受けた。
ANZ は昨日、インドネシア7番目の規模の融資業者 PT Panin Bank へ1億6,600万豪ドルを投入することで関与を高め、国際経済危機の広がりによって失速した同行の地域的拡大を復活させる動きを見せた。今回の Panin 株式8.4%の購入により、10年前に5%の購入から始まった ANZ による保有率は38.3%へ増加した。
ANZ はアジアにおける事業展開に関して最も積極的なオーストラリアの銀行であったが、過去10年間の拡大の大半は断片的な買収を通じてのものであった。 ANZ のニュージーランドを除くアジア太平洋事業からの収益は、2007-08年度に52%上昇し4億1,300万豪ドルとなった。
資産価値での同行最大のアジア向け投資は、マレーシア5番目の規模の銀行である AMMB Holdings の株式19%である。その株式は9月末には9億9,900万豪ドルの価値があったが、 AMMB 株価の下落に伴い ANZ 保有分の市場価値は5億3,200万豪ドルへ減少した。
ANZ はベトナムの Saigon Securities の株式18%を1億5,000万豪ドルで計上した。しかし ANZ が9月に会計を区切ってからその投資銀行の株式は40%超下落し、 Saigon の総市場価値は約3億3,000万豪ドルとなった。
中国において、 ANZ の地方銀行2行の合計保有分は約6億2,000万豪ドルと評価されていた。その2行である Shanghai Rural Commercial Bank と Bank of Tianjin は株式市場に上場していないが、国際金融危機の影響を受けて中国の銀行の価値は全体的に減少した。
ANZ の広報は資産価値についてのコメントを避けたが、同行のアジアにおける資産など投資名目の株式は「適正な評価額」で6ヶ月毎に持ち越され、中間・年間報告を通じて開示されていると語った。 ANZ は適正評価額の算出の一環として、市場価値ではなく資産の戦略的価値を考慮に入れているものと見られている。
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