Tokyo, 2007年10月25日, AEST (ABN Newswire) - 住友スリーエム(株)では、(株)日立製作所と共同開発した図書や資料類に貼り付けるだけで図書館業務の効率化と蔵書の無断帯出防止が図れるICタグと感知マーカーの両方の役割をする幅がわずか2.5ミリの両面テープ状のタグ製品、<3M>コンビタグを来年4月より販売開始します。
公共図書館や大学図書館では、自由に閲覧できる“開架式”が一般的になり貸出量が増加の一途を辿っており、無断帯出対策、バーコード管理や自動貸出装置の導入により効率化を図っています。近年広域での活用や利用時間の拡大、大学相互での貸出しや地域社会への貢献など情報拠点としての役割が高まっており、利用者の視点でのサービスの提供が更に期待されています。一方では予算の減少や図書館員の定員削減が図られており、一層の業務効率向上が求められています。そのためICタグの導入により、不明本の削減、広域利用への対応、自動貸出・返却装置による夜間利用やプライバシーの保護などに対応しようとしており、管理・セキュリティの両面に対応するシステムが求められています。
住友スリーエムは、図書館管理の分野では、1975年に蔵書などを手続きせずに不正に持ち出すことを防止する<3M>ブックディテクションシステムの1号機を納入して以来、全国の大学や公共図書館に2,200台以上を納入しております。このシステムは、書籍などに貼る磁気式の<タトルテープ>感知マーカーと専用の磁気の消去・付加器、出入り口に設置するゲート装置などから構成されており、原理はマーカーの磁気を消去せずにゲートを通過するとアラームが鳴り不正な持ち出しを防止します。
ICタグについてもいち早く導入しましたが、アンテナ部分が大きく47ミリ×57ミリと大きく目立つラベル状のため剥がされやすく、また価格的にも膨大な蔵書類に導入されている<タトルテープ>感知マーカーとの併用には作業性、コストの両面で充分に対応できませんでした。
新開発の<3M>コンビタグは、日立製作所が開発したICチップ<ミューチップ>とアンテナからなるRFIDタグ部分と感知マーカー部分を一体化した幅約2.5ミリ、長さ約140ミリの両面テープ状の製品で、書籍の場合は<タトルテープ>感知マーカーと同様に貼り付けるため、一見タグが貼られていることが判らないため、秘匿性も大幅に改善されました。蔵書点検時の処理スピードは当社従来品比4倍で、1時間に14,000冊の点検を可能にします。またRFID部分のみのタグも用意してます。 コスト面でも一体化により一本が70円から90円(数量による)で、従来品のICタグに比べRFID部分のみのタグを<タトルテープ>感知マーカーが貼付済み蔵書に貼った場合には最大で40%以上のコストダウンを可能にします。
<ミューチップ>は日立製作所が2001年に開発した0.4ミリ角の世界最小クラスのICチップで“愛・地球博”の入場チケットに採用されるなど、入退室管理や偽造防止をはじめ、さまざまな分野で実績があります。
住友スリーエムでは、新製品を<3M>ブックディテクションシステムの標準仕様品として位置付けて展開して行く意向です。
- <3M><タトルテープ>は3M社の商標です。
- <ミューチップ>は(株)日立製作所の日本およびその他の国における商標または登録商標です。
- その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
ミューチップ(ICタグ/リーダ関連製品)に関するホームページ
http://www.hitachi.co.jp/Prod/mu-chip/jp/
お問合せ先
株式会社日立製作所
セキュリティ・トレーサビリティ事業部
TEL : 044-549-1729
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